美容室の開業資金について色々調べてみた結果

長年修行してきた美容室を無事卒業し、ようやく自分の城とも言えるサロンオーナーへの道を進むことになりました。それは嬉しいのですが、開業資金については自分はまだ不安がありました。

そこで色々調べていくと次のことが分かったのです。

開業資金の平均は300万円~350万円

以前専門サイトでサロンオーナーの自己資金の平均額は319万円とありましたが、だいたいそのくらいで変わらずです。今回は、開業費用と借入金額について見ていきましょう。

自己資本と借り入れ金の比率は

自己資金は開業費用の1/3あるのが理想と言われていますが、実際のところ、他の開業者はどうだったのでしょうか?

開業費用=自己資金+他人資金(借入)という式ががあるとして、ここでは、開業費用における自己資金の割合を自己資本比率と呼ぶことにします。

全100件のデータから開業資金について以下のことが判明

それを踏まえて、100件のサロンデータを見ていくと以下のような結果が出ました。

開業費用の平均値は1,211万円。借入は892万円。

つまり自己資金は開業費用の約1/4強だったことがわかります。本当はもう少ししっかりと働いて貯金してから開業するべきであると言えるでしょう。

いくら借りればよいのか?

開業相談に自分が行くといつも言われるのは、

「自己資金がいくらあれば、いくらまで借入れできるのか」「自己資金があれば借入れをする必要がないのか」という相談を受けます。

200万円以下の自己資金で800万円を借り入れる美容室もありますし、

700万円の自己資金で300万円しか借りない美容室もあります。

開業資金を決めるのは美容室の規模

開業費用を左右するのは概して、サロン規模やスタッフ数です。

サロン規模が大きければ内装の施工費や物件の取得費用にコストがかかってきます。

また、当然のことながら勤務するスタッフ数が多いと、給与の支払いのため運転資金を多く保有する必要があります。

借りすぎないことも重要

究極的な話をすると、理想は借り入れを一切せずにいくのがよいと思います。

しかしながら現実にそうはいきません。

はじめから1,200万円も資金を持っている人はそう多くありません。仮に持っていても、1,200万円すべてをサロンに使ったら現金自体が消えてしまい、自分の生活ができなくなります。

かといって、自分のお金がないのに借入れだけでサロンを作ると大変です。毎月多額の借金を返済しなければなりません。

元金の返済は利益から引かれますので、借入金額が大きいと手元に残るお金は少なくなってしまいます。

潰れないサロンにするには、スタートの時点から自己資本比率を上げておく必要があります。

自己資本比率が最初から低いと、安定するまで時間がかかるということです。

開業準備の1丁目1番地は事業計画書の作成です。

計画では、以下の順番で資金調達を考えます。

事業計画はどうする?

①サロンイメージを明らかにする。
②自己資金を踏まえて身の丈にあった予算を決める。
③予算に合わせたサロン規模・スタッフ数の決定する。
④内装・美容器具などの見積もりの収集し必要な借入額を決定する。

これが失敗しない開業の王道です。

自己資本比率が低い場合の対応策

弊社の開業サポートでは、この順番を徹底して守っていますが、極端に自己資本比率が低いサロンも出てきてしまいます。

そういう場合は、収支計画がモノを言います。つまり、すぐに利益を出して借入を着実に減らせる計画が立てられるかということにつきます。

実際、自己資本比率が低いサロンは、「働いていたサロンの近くで出店し、固定客が見込めて、かつスタッフも固定客がついている」というアドバンテージを活かして融資に成功しています。

もうひとつ。日本政策金融公庫は、サロンが軌道に乗るまで元金返済の負担を軽減する施策を用意しています。つまり、元金据え置き期間を作るということです。

たとえば、月に7万円の返済を6か月間ストップできたら、42万円が現金として残るのです。これを活かさない手はありません。

自己資本比率は大事な資金計画

開業費用は自分の理想のサロンを作るために必要なお金です。自己資金がいくらあるかで、決まるものではありません。

しかしながら、自己資金が少ないのに、多く借入れをしなければならない状況になると、自己資本比率が低くなります。

自己資本比率が低い=借金で経営しているということですから、できるだけ早く利益を上げて借入れを減らしていきましょう。

自分のお金で運営できるようになると、自由にお金を使うことができます(借入金はたいてい使用目的が決まっています)。

自己資金が少ない人は無理に大型店舗を作らず、スモールスタートして素早く利益を増やし、店舗拡大を目指した方がよい場合もあります。利益を増やし借入れを返せれば、自由に使えるお金が増えていきます。

自己資本比率を意識した開業計画を立てていってほしいと思います。

最後に自分が調べたことのまとめ

Q : 自己資金はどれくらいあればいいのか?

A : 開業費用の1/4~1/3

Q : どのタイミングで融資を受ければよいのか?

A : 物件契約、内装工事などを考えると、オープンの2カ月前には融資面談に臨むのが理想。

Q : 開業にはいくらかかるのか?

A : 物件によって異なる

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